125 :ムササビ(28話目) ◆TC5.ZMGs :02/04/10 04:50
以前、会社の物好きな連中と心霊スポット
巡りに行きました。地元湘南で「鎌倉湖」と呼んでいる、池?に行ったときです。
そこには、「この池で、昔、多くの幼い命が失われた...云々」と言った、看板が有り、
ただでさえ怖いのに、更に追い打ちをかけていました。
さて、一通り歩き回り、何事もなかった私達は安心して車へ戻りました。遠く、外灯の下に車が見えます。
「何だ?あの子?」
小さな子供が2人、車の周りで遊んでいます。友人達は
「夏休みだから、遅くまで遊んでるなあ...」等と、呑気なことを言っています。
やがて、私達に気づいたのでしょう、子供達は走り去ってしまいました。
車に乗ると、窓に可愛い手の跡、そう、何かで濡れたような手の跡がびっしりでした。
「くっそお!あのガキ!!」友人は雑巾を手に 車を降り、スプレーを吹き付けました。
雑巾で窓を拭いますが消えません。
怪訝そうに見守る友人、一生懸命に拭く友人。やがて、あきらめて車に乗ってきました。
「何をつけたんだ!!」不機嫌そうな彼に私は言いました。
「...消える訳無いじゃん、それ、内側だよ」
雑巾を奪い、軽く一撫で、いとも簡単に消えました。