258 :ムササビ73 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 07:14
二十数年前の母の体験です。
当時母はN市の総合病院で炊事婦をしていましたが、入院患者で非常に
母を慕っていたA子さんという若い女性がおりました。そしてある冬の日
母が昼食の配膳をしていると、A子さんがうれしそうにやって来て
「おばさん!私、明日退院できるの」って母に抱き付いてきたんだそうです。
そのとき母は「顔色も悪いし、慢性肝炎で10年も入院しているのに何で?」
と思いましたが、余りにもA子さんがはしゃぐので「よかったねA子ちゃん」
と笑顔で返事しました。
しかしやはり…その晩彼女の容態は急変し、明け方あっけなく亡くなった
のでした。それからしばらく経った母が早番(午前4時頃)の日、いつものよ
うに職員通用口で靴を履き替えふと人の気配がする非常口を見ると、
真っ暗な中の非常灯の下でA子さんがお気に入りのパジャマ姿で立って
おり、無言のままニッコリ笑って深々とお辞儀をし、やがてかき消すように
居なくなったとのことでした。その時母は「ああ、そういえばA子ちゃんが
死んで今日で49日目かー」と思い出し、般若心経を唱え冥福を祈ったとの
ことです。
母はかなり霊感が強く、よく「見る」のでこれ位では全然動じないのですが、
全然霊感がない私といるときに急に般若心経を唱えるのは止めてもらいた
いものです(74歳ですがボケてはいません、念の為)。