454 :ムササビりべんじ68 ◆TC5.ZMGs :02/04/12 01:20
私が中学生の時の話です。夏休みの終わり頃、早朝 確か4時から
5時くらいに私は独りで犬の散歩に出かけました。当時住んでいた
家の裏に河があって、サイクリングロードが散歩のコースでした。
道沿いの雑草が背丈より高くなって河の様子は見えなかったのですが
いつもと変わらず水音だけは聞こえていました。
しばらく歩いているとなんだかその水音の他に別の音が混じっている
ような気がして私は歩くのを止めて聞き耳をたててみました。
鳥の鳴くような高音です。
初めは風が橋の欄干に当たる音かと考えました。でもそれは
すぐに違うとわかりました。その朝 風はまったくと言っていいほど
無かったし、それにだんだん近づいてくるんです・・・その音が。
こわい と思い始めたのですが動くことは出来ませんでした。
そうしている内に益々ソレは近づいて、音では無く声であることに
気づかされました。
甲高い子供の声でソレは、
「パパー!パパー!!」
と言っていたんです。全身がぞわぞわっと総毛立ちました。声の
聞こえる方向は河の流れが急で川原も無く、人が入れるような所では
ありませんでした。ましてや子供なんて。
うっわー、ヤバイ。私は夢中で走りました。ウンコ中の愛犬を
引きずりながら。
その付近で不幸があったということは聞いたことが無いし、一体あれは
何者だったのか・・・それ以来こわい体験はしていませんが、今
考えても納得がいかないのは 仮にも感覚の鋭いと言われる「犬」の
くせにあの時何も感じずウンコをしていたウチの犬と、いつもなら
絶対に早起きなんか出来ないのに、その日に限って4時に眼がさめて
散歩なんか行っちゃった私です。