835 :クロイタマシイノトムライビト:2001/05/07(月) 10:22
1からずっとROMってました。最高です。
お礼代わりにひとつマジ本当の話。
但しメチャ長いんでそこの所、よろしく。
僕の親友(名前はA君とします)の体験した話です。
僕が頼み込んで絶対笑わない事を約束に聞きました。
まず始めに断っておくと僕らはある学校の寮に住んでいて、
お風呂は大浴場でした。
A君はバイトをしていていつも夜遅くに帰ってきました。彼
が帰る1時頃には普段数人の学生が風呂を使っていたんです
がその日は土曜ということもあり、彼はその浴場で一人でし
た。
彼はその時怖いと言う気持ちは微塵も無く、ただ「一人じゃ
ん、ラッキー」程度に思ってその大きな浴場に壁に背を向け
てつかりました。浴槽につかり出して2分ほどしたころに、
彼は後ろのほうから不思議な音を耳にしました。
「ジュルッ…ジュルジュル…」
836 :クロイタマシイノトムライビト:2001/05/07(月) 10:23
始めは彼は後ろの壁の向こう、つまり低学年用の大浴場で誰か
寝ズリでもしてんのか?と小さく笑ったそうですが、その音が
だんだんA君の頭の後ろのほうまで近づいてくる気がしたそう
です。しかし、一瞬後、彼は水中にいました。なんと彼曰く、
何かに頭の上から押し込まれたそうです。
彼はパニックに陥りながらも、もしかしたら友達が知らない間
にびびらせようとしたのかと思い、水中で目をあけ、ぼんやり
と見える水上の様子を見上げました。そこには白い霧のような
ものが漂っていました。
そしてその力はとても強くて抜け出せず、彼は恐怖と息苦しさ
のあまり水中で気を失いました。
その時、たまたま入ってきた先輩が溺れている彼(気絶寸前だっ
たらしい)を発見し、彼を救助、A君は救急車で運ばれ、発見が
早かったのが幸いし一命を取りとめました。
A君はそのことを誰にも告げず、ただバイトを辞め、風呂には
多くの学生たちがいる8時頃に、浴槽には決してつからなくな
りました(今でも)。
837 :クロイタマシイノトムライビト:2001/05/07(月) 10:23
しかし話はそれだけでは終わりませんでした。
ある日先輩はA君を呼び出し言いました(話はとても長いので簡
略)。
その話の内容はおまえが溺れてた時、湯気が人の形をしておまえ
を押さえつけてた。
ソイツは俺のほうを見て(なんとなくわかったらしい)壁の中に逃
げ込んだ。
そして、あれはいったいなんなのか?
というものでした。
その時、A君はそんなものを見たのに救助に来てくれた先輩の度
胸に感服したと言ってました。
そして、最後に先輩は気になったのでオレが調べるけどおまえは
どうする?と聞き、A君は何かわかったら教えて欲しい、と言っ
てポケベルの番号交換し別れたそうです。
そして数日後、その先輩から真相が分かったと言って明日の朝の
登校前に会いたいと言うメッセージが届きました。A君はその日
すぐに寝て明日を待ちました。
838 :クロイタマシイノトムライビト:2001/05/07(月) 10:23
朝、待ち合わせの場所には先輩はきませんでした。ただ、その日
は何故か一時間目の授業が無く、全校生徒が体育館に集められ、
教壇にたった副校長は一言言いました。
昨晩、5年6組の山下卓郎君(先輩の本名、仮名)が浴場で亡くな
った、とのことでした。死因は心不全とのことです。しかし、こ
の集会がやたらと短かったのを覚えています。そして、先生方は
足早に体育館から去っていきました。A君はその時釈然としない
何かを先生方の態度から感じ取ったそうです。
その日ついにA君は先輩が死ぬ前に訪ねた定年まじかの先生に話
を聞きに行きました。その先生は始めに「やっぱり来たか…」と小
声でつぶやき、最初のうちは何もしらんで言い張っていたようで
すが、A君が毎日その先生の部屋に来るので先生もついに根負け
し話を始めました。
「最初に断っておく。絶対笑ったり、口外したりすんな、分かった
な」
そう言うと先生は話し始めました。
839 :クロイタマシイノトムライビト:2001/05/07(月) 10:24
20年ほど前の冬にある学生いたそうです。彼はは少し周りと違
っていて、少し気味悪がられていて、ちょっとした(今のような酷
いものではなかったらしいが)イジメのターゲットとなっていたら
しいです。
ある日の夜中、彼は遅くに風呂に入りました。その時数人の友達
が彼をおちょくって笑おうと言って、彼が浴槽からでる所に濡れ
た石鹸を置き、彼がスッ転ぶのを見て爆笑、その後彼も爆笑、と
いう計画の些細な悪戯でした。
しかし、運悪く彼は頭の打ち所が悪く動かなくなり、友達たちは
恐くなって部屋に逃げ帰りそのことは誰も触れなかった…しかし
次の日彼は死んでいた。凍死だった。裸のまま朝まで発見されな
かったからだ。
その後、彼の友達たちは誰にも何も言えず、彼の葬式で本当に悔
いていたと言った。しかし、その中の一人がある日突然、自宅の
風呂場(土日で家に帰っていたと思われる)で死亡、立て続けにも
う一人も死亡した。
最後に残った一人は風呂が嫌いで三日か四日に一度しか入ってい
ないのが幸いし生き残った。しかし他の友達が死んでからはご飯
もロクに食べずにノイローゼとなった。そして彼は訪ねてきた当
時の担任、つまり今話してくれている先生、に全てを打ち明けた。
840 :クロイタマシイノトムライビト:2001/05/07(月) 10:24
先生は学校の名誉のためもあるので、誰にも言わないと約束し彼
の部屋を後にした。しかし、数日後に彼は衰弱死した。最後の夜
彼は「やつが来る!!」と「悪かった!!」を叫びつづけていたそう
だ…
数年後、先生は卒論の担当をしているある学生と飲む約束をした。
その時、酔いも任せて先生はついその話をしたそうだ。その学生
は爆笑した。「石鹸で!!滑って!!し、死んだって!!バ、馬
鹿ですね~!!」とその学生は笑い転げた。その時先生は、何故か
嫌な予感がしたという。
その次の日、その学生は息を引き取った。風呂で…
その話を聞いて先生は「これが2度目だ…」と小さくつぶやいた…
僕等は笑わなかった、いや笑えなかった。
きっと彼はいつもあそこにいるんだろう。そして、たまたま聞こ
えた彼のはいずり音に苦笑したA君を狙ったんだと僕は思う。そ
して自分の死を嘲笑ったもの、全てを殺す気なんでしょう。
そして、今もA君を狙っているのかどうかは分かりません。
ただひとつ、なんで僕がここにこの話を書いたか、分かりますか
それは今はノイローゼとなりつつあるA君が哀れで…
あなた達の誰かに…
この呪いを…
きっと彼は訪れるでしょう…
彼を嘲笑ったあなたを殺しに…