洒落怖

空腹の登山家

607 :名無しの:2001/07/21(土) 07:08
男3人が登山中、遭難した。
3日3晩歩いて、空腹と疲労からもうだめだと思った時、山小屋を見つけた。
そこには、中年男性と犬が1匹いた。

しかし、中年男性は、あまり使わない山小屋にカビが生えないよう、
年に1~2度の換気をしに来ただけで、余分な食料は持っていなかった。
しかし、放ってはおけないので、中年男性は山菜を取りに出かけた。

「食料が無い」 助かると思った3人にこの事実が重くのしかかった。
その時、1人が部屋の隅で寝ている犬を見た。

3人は犬を殴り殺し、食べてしまった。
「すまない、お前を食わないと俺達3人は死んでしまうんだ」
心の中でそう念じながら、3人はむさぼり食った。

中年男性が帰ってきたが、犬がいない事にはまだ気付いていないようだった。
山菜は思ったようには取れなかったようで
すまなそうに、自分の分のコッペパンを1本差し出した。
3人はそれを受け取ると、その場から逃げ出すように山を降り始めた。

1晩歩いて、ようやく車道が見えたその時。
腹を空かせた1匹の犬が3人の前を横切った。
3人は、昨日の犬を思いだし、せめて罪滅ぼしにと、
わずかに残った1きれのコッペパンを犬に食べさせた。
犬はむさぼるようにパンを食い、口の周りをなめながら
3人に向かってこう言った。

ツギハオマエノバンダ

https://curry.5ch.net/test/read.cgi/occult/993836343/

-洒落怖
-,


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

洒落怖

深夜の霊柩車

738 :怖かったので転載:2001/01/15(月) 15:56 Kさんという若い女性が、両親そしておばあちゃんと一緒に 住んでいました。おばあちゃんはもともとはとても気だての よい人だったらしいの ...

洒落怖

監視小屋

547 :監視小屋1:02/04/05 18:02 私の通っていた高校は築120年という気合の入りようでした。 改築が繰り返された校舎は、素人目に見ても奇妙としか言いようの無い形に湾曲しています。 今 ...

洒落怖

お盆だから

773 :「お盆だから」その1:2001/08/19(日) 09:42 インターネット怪談コンテスト 電脳百物語ふたたび ある日、わたしは母の部屋で会話をしていると、 門の開く音がしました。 「誰か来 ...

洒落怖

かくれんぼ

14 : :02/03/12 22:58 私が小学校3年生の頃、友人の家で、かくれんぼをしたときのことです。 その家は、5階建てのビルで、1階、2階がその家のお父さんがやっている会社の事務所で、3階以 ...

洒落怖

受からない

428 :ムササビりべんじ ◆TC5.ZMGs :02/04/12 00:36 私の大学では、とても有名な学者さんのお孫さんが、授業を受け持って おられました。(ご本人も有名な方ですが)私も授業を受け ...

© 2025 オカルトペディア Powered by STINGER