792 :Jitsuwwa:02/03/26 08:37
僕の出身高校は、福島県のF市の高校、まあまあの進学校でした。2001年夏同級会が開かれました、
20人ほどの出席があり適当に盛り上がりました、、、。
終盤、高校の時はほとんど口を利いたことのない小原というやつが話しかけてきました
小原「おまえ、たっちんと仲良かったよね」
俺「まーまーなー、たっちんには弁当半分もらったりしたからなー^^」
小原「実はさー、、、」 俺「なになに?」
小原「村井の机の裏に例の地図が書いてあったんだよ、、、」
俺「、、、、、」ガクガクブルブル
20年前の話です、 にたっちん という呼び名のクラスメートが居ました、とっても変わったやつでした。
数学と地理はいつでも100点、それ以外は20点。おでこの前にソロバンが出てきて、いつでも暗算が出来るのだそうです。
又、右手の2進法を使って、100人程度の人間をかなり正確に10秒ほどでカウントできたり、
飛んでいる鳥を一瞬見た後目を閉じて、カウントしたり、、、
まー見ている俺たちも確かな正解がわからないわけだから、どれほど正確なのかは解らないが、、、
又、世界地図はものすごく正確に書く、しかもメルカトル法 と正距方位図法
どちらもトレーシングペーパーで写し取ったように、、、
793 :Jitsuwwa:02/03/26 08:38
今思うに、たっちんはサバン症候群ではなかったかとおもいます、極端に得意な分野とそうでないものがあり、その差が極端なのです。
このために、たっちんをからかうやつがいました、こいつが前出の村井、はじめは軽いいじめだったのですが、
次第にエスカレート、2年生になる頃には、校庭のサッカーゴールに縛り付けたり、手錠で椅子につながれたり、授業中ベランダに閉め出されたり、、、
もともと寡黙なたっちんが、ますます無口になっていきました。
そんなある日、体育の時間に例のいじめっ子村井が怪我をしました、バスケットボールが額に当たり気を失ったのです、
救急車を呼ぶほどのことではなかったのですが検査のために病院に、すると頸椎捻挫で入院となりました、、、
たっちんに平穏な日々が訪れました「村井はバチがあたったな、、、」とクラスメートの間では村井批判が広まりました、
この頃たっちんは、なにやら蜘蛛の巣のような迷路のようなものを書くようになっていました「何書いてんだ?」と聞くと
「、、、ロンドンの地下道、、、」^^;又始まったよーだれも答えを確認できない系の技、なにか手本を見るわけでもなく、
サラサラと1日に何枚も書いているようでした
夏休みに入りました、だらだら過ごす毎日、、、学校から連絡がありました。村井が腎臓を悪くし亡くなったという連絡でした、、、
何が起こったか訳もわからず、お通夜に行きました。いじめっ子村井の顔は青黒くむくみ
直視できませんでした、すぐさま目をそらそうとしましたが、あるものが目に入りました、、、
額の赤いあざ、、、ボールが当たったあざ、、、もう一度おそるおそる見てみる、背中がぞーっとしました、、、
気のせいだ、そうに違いない、気のせいだと信じたい、、、でも、見れば見るほど、そのあざは、ロンドンの地下道にそっくりでした。
たっちんはなぜかその日自転車で来ていました、いつもは電車通学で電車でも30分かかるところから。こわいので理由を聞くのはやめました
794 :Jitsuwwa:02/03/26 08:39
ーーー同級会に戻りーーー
俺「小原って、あのロンドンの地図知ってるの?」
小原「うん、、、でね、村井の机をかたづけるように先生にいわれて、倉庫に持っていって、もともと置いてある机の上に、村井の机をひっくり返して置いたんだよ、、、
そしたら机の裏にあの地図が、、、」
同級会の会場に、卒業式の集合写真がありました、思わず写真の中のたっちんを探しました、それまで気がつかなかったのですが、
たっちんは、なぜか学生服のカラー(襟に付けるプラスチックの板)を手に持っていました。なぜ、カラーなんかもっているのか、誰のカラーなのか、、、
ちなみに、、、いまだに俺はロンドンの地下道の地図なんて見たこともない、見たくない。もしロンドンの地下道が、
あのたっちんのマークと全然違うものだったらと考えると恐ろしい、、、学校法人F高校の後輩たちよ、机の裏を見てはいけない