462 :本当にあった怖い名無し:2011/12/07(水) 23:17:58.69 ID:ai9lvF1f0
スマン、書き溜めしてたわ
10年以上前かな、小学生になった頃なんだが、家の近所に従兄弟が引っ越してきててさ。
大学の都合で俺の実家の近くのアパートで下宿しながら大学通ってたんだって。確か法学部的な事を言ってたような気がする。
んで、その従兄弟は18歳で、糞餓鬼だった俺と兄貴はその従兄弟が大好きだったんだよ。
面白い事一杯知ってるし、ゲームで遊んでくれたから。確か当時ポケモン買って貰ってよく遊んでたんだけど、その従兄弟ん家に入り浸ってやってたな。
従兄弟は鉱石マニア? とかいうので別に専門でも無かろうに山ほど集めてた。
何処かから買ってくるのか取ってくるのかは知らんけど、とにかく沢山持ってて色々見せてくれてたな。
で、餓鬼だから当然欲しがる訳よ。したら快く掌に収まるくらいの透明な水晶くれたんだ。
水晶とかネットで調べたら小さいのならたいしたことないけど、結構高いのな。8cm位で800円位するし
463 :本当にあった怖い名無し:2011/12/07(水) 23:21:46.22 ID:ai9lvF1f0
まぁ、今はパワーストーンとか流行ってるけど、確か当時はそんなにでもなかったような気はする。
札束風呂入ってるような妖しい通販は既にあったような気がするけど。
今思えば消しゴムくらい大きくて綺麗な物だったから嬉しくてさ、従兄弟がずっと持ち歩いてると悪い物から護ってくれるとか言うから、
俺はカーチャンに首から下げられるような小さな袋作って貰ってずっと持ってた。
それと、従兄弟が鉱石には不思議な力があって、ずっと肌身離さず大切に持ち歩いて、たまーに話しかけてたりすると懐いてくれるとか言う訳よ。
だから純真無垢な俺はずっと持ち歩いて、寝る前に楽しかったこととか話しかけたりしてた。
カーチャンとかトーチャンに怒られたり友達と喧嘩したあと水晶に愚痴ってたら何か気分が楽になってたんだよな。
ああ、兄貴は直ぐに飽きて机の上に放り出してたらどっかに失ってた。
俺はその水晶気に入って、覚えてねーけど名前まで付けて可愛がってた。
それからも結構な頻度で大学生の従兄弟の下宿に押しかけて遊んだり、友達諸共押しかけてプレステとかやらせて貰ってたな。
464 :本当にあった怖い名無し:2011/12/07(水) 23:25:21.70 ID:ai9lvF1f0
水晶貰ってから一年くらいしてから、夏休みかな。
何か肝試しやろうとかいう話になって友達五人くらいと俺と兄貴で家の近所にある廃墟行ったんだよ。
夜中に家抜け出して、ちょろちょろこえーこえー言いながら周り彷徨いてたんだけど、特になにも無い訳。
普通の雑居ビルが放置されすぎてて変な雰囲気になって、不良が扉壊したりしてた廃墟でさ、多分今見たら大して怖くないんだろうけど。
んで、その廃墟探索(実際には周りで騒いでただけ)が空振りに終わったから、何か幽霊的な物が見たい俺たちは色んな所行ったんだよ。
夏休みのテンションもあって昼間でも神社やらなんやら妖しげな林とか入ってさ。
そしたら俺、足おせーから走ってた兄貴とかに置いて行かれて林で迷子んなってんのwww
神社の近くの林でさ、ぽつんと取り残されてイマイチ道も分からんから怒りながら適当に走ってたんだ。
そろそろ日も暮れるから帰らないとカーチャンに怒られるしさ。
そしたら何か、急に背筋が寒くなったんだよ。振り向いても見回しても何も居ない、だから気のせいだと思って歩いたら、
何か小枝を踏み折るような音が周囲から沢山聞こえるけどなんもいねーの。ションベンちびるかと思ったわ。
466 :本当にあった怖い名無し:2011/12/07(水) 23:31:56.04 ID:ai9lvF1f0
ただ獣が歩いてるだけかもしらんのに何か足がすくんで動けないし、動く音は増えるし、とにかく怖かった。
だってほんと動けないからさ、がくがく震えながらなんだと思ったら耳元の辺りに生ぬるい風が当たったのよ。
吐息みたいな感じだけど、叫ぼうとして何故か声も出ないし動けないんだ。
それが、胸元が一瞬熱くなったと思ったら何というか、ガラスを割った見たいな音が一瞬響いたんだ。
ひっくりしてちょっと漏らしたけど、身体が突然動くようになったから叫びながら遮二無二に走ったら、
気がついたら神社の境内で掃除してる近所の婆さんの近くでガン泣きしてた
とりあえずちょっとチビってたし、怖い思いしたから家に帰ったら兄貴がニヤニヤしてたので喧嘩になった。
食事前に喧嘩したから二人してカーチャンに怒られてから飯食って風呂入って漫画読んで、さて寝る前に水晶に話しかけるかと思って取り出したらさ、
砕けてやんの、水晶が。
落としても無いしぶつけても無いのに、消しゴムくらい合ったのが五等分くらいになっちゃってた。泣いたね、多分林駆け回ってた時より酷く泣いたと思う。
んで、翌日半泣きで従兄弟んところに水晶入れてた袋もって泣きながら謝りに行ったら、何したんだって説明求められたのよ。
肝試しで林に置いて行かれて云々話したら、従兄弟が急に、ああ、お前凄いなとか言い出すわけ。
467 :本当にあった怖い名無し:2011/12/07(水) 23:35:41.98 ID:ai9lvF1f0
正直訳分からんかったけど、何が凄いのかって聞いたら、鉱石を大事にして話しかけたりしてたら妖精さんが鉱石に住み着いて護ってくれる~とかって噛み砕いて分かり易く話してくれたんだ。
最近知ったけど、人工精霊とか言う奴を分かり易くしてくれたんだろうな。
従兄弟がそんな事言うから砕けた水晶の袋持ってまたわんわん泣いて、妖精さんありがとうとか言ってた。
従兄弟は慰めながらまた水晶くれたりして、それも持ち歩いてたけど、結局高校生くらいの時に体育の着替えで紛失したから盗まれたかしてどっか行ってしまった。
今は従兄弟が遠くに行って連絡も取れないからよく分からんけど、オカルト板とか見てたら、
密教だか何だかの秘奥に通じる物とか言われてるから今見ると俺スゲーって厨二っぽくなる。
まぁ、リアル中学二年生の時にも水晶に話しかけてたり妖精が云々信じてたから本当に厨二なんだろうけど。
468 :本当にあった怖い名無し:2011/12/07(水) 23:37:54.42 ID:ai9lvF1f0
最初で最後の心霊体験っぽい何かの上に人工精霊たらいうオカルト的な物に触れたんだが、それ以降は何も無いな。
心霊スポット行っても新しい石が反応したりしなかったし。
多分純真無垢で意識しなかったから成功したんじゃないかなと思う。
以上、散文な上にさして怖くなくてすまん。
でも、当時の俺からすると半端なく怖くて、その後で感動したんだ。