448 :ムササビりべんじ63 ◆TC5.ZMGs :02/04/12 01:10
今回の話しは京都と滋賀県を結ぶある峠道での話しです。
この道はかなりの心霊スポットでカーブがきつい事もあり、
しばしば交通事故なども起きているという所です。
あれは私が7歳ぐらいの時でした。私と姉と叔母の3人でその峠道を通り、
その叔母の家に行く途中の事でした。
叔母はかなりの霊感の持ち主で、霊媒師としても有名な女性でした。
その叔母が車で走ってる途中にこんな事を言ったのです。
「あんたら、後ろに気付けや。あたしが振り切ったるさかい。」
何のことかと思い私と姉が後部座席から後ろを振り返りました。
目に飛込んできたのは老婆でした。
しかも体は上半身だけで、ぼろぼろの着物を着ていました。
そして車の後ろのバンパーを手でつかんで離れないのです。
私と姉はすぐ後ろのガラス一枚隔てた所にいる鬼ともいえる老婆の恐ろしい顔に、
只ただ怯えるばかりでした。つかまったら、殺される。何の意味もなくただ殺される。
そんな恐怖を感じました。
そしてその老婆はその峠道を出ると、フッと消えました。
叔母曰く、この峠道にはあの老婆のおかげで何人もの人が事故に遭い、
命を落としているとの事でした。