428 :ムササビりべんじ ◆TC5.ZMGs :02/04/12 00:36
私の大学では、とても有名な学者さんのお孫さんが、授業を受け持って
おられました。(ご本人も有名な方ですが)私も授業を受けていたのですが、
その授業で先生がして下さったお話です。
先生は、留学生のゼミも受け持っておられたのですが、その中の、韓国人の
留学生の方から聞いたそうで、韓国ではかなり有名な話だとか。
(ほんとうのところはわかりませんが)
韓国では、日本とは比べ物にならないほど「大学受験」が盛んです。
その時期になると、人々は寄るとさわると受験の話で盛り上がるんだそうです。
その日も母親と、受験生の息子が家で、
母 「お前、受験は大丈夫なの?」
息子「うん、受かると思うよ」
という会話をしていたところ、
「受からない」
という声が、家の外で聞こえました。
母親がおどろいて外を見ると、窓の外に見知らぬ老婆がいました。
先ほどの言葉は、この老婆のものでした。
母親が「どうして、うちの息子は受験に失敗するの?」と聞くと、
「それは、運命だから」と老婆は答えました。
母親はそれでも「では、合格するためにはどうしたらいいのですか」と必死で
くいさがると、老婆は次のように云いました。
「これから×日間(ある一定の期間)お前の家のトイレ(くみとりと思われる)
に、お前が飼っている動物の血をたらしなさい。×日間続ければ、息子は
合格する」と。
そして、「そのときには、絶対にトイレの電灯をつけてはいけない」と。
母親はおどろき、悩みましたが、息子の合格のためにと、そのことは息子に
内緒にして、老婆に言われたとおりのことをしました。
しかし、家は貧しかったために、とうとう飼っている動物がいなくなり、
仕方なく母親は、自分のフトモモなどを傷つけて、事を行いました。
そんなことを続けていくうちに母親が貧血でたおれてしまいました。
母親の様子を不審に思った息子は、母親を問い詰めて、とうとうあの老婆と、
母親の行為のことを聞き出しました。息子は母親の愛情に胸がいっぱいに
なりながらも、「これは自分のことだから」と、その行為をかわりに自分が
行うことにしました。
でも、息子は聞くのを忘れていたのです。
「けっして電灯をつけてはいけない。」
というあの忠告を。
息子はナイフを手に持ち、トイレに向かいました。電灯をつけてドアを開け、
ナイフをモモにあて、ふと、便器をのぞくと
あの老婆が、口をあけてそこにいたのでした。