洒落怖

ムササビ氏の体験談

299 :ムササビ体験談 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 08:13
小学生の頃、自分の部屋で気持ちよく寝ていた。
俺は一度寝るとめったに起きる事はなく、顔を猫に引っ掻かれても寝ていたほどだ・・・汗
その日は暑かったので、タオルケット一枚で十分だった。
そんなに時間は立ってなかったと思う。
ふと、気が付くと自分の部屋がうっすらと見えた。意識が覚醒してきたらしい。

「めずらしいなぁ・・・」窓の外がまだ明るいのに気が付いた。
自分がこんなに早く目が覚めるわけがない。

少し引っかかったが、腹も減ったので起きようと思った、、、、体が動かない。

「?、寝ぼけてるのかな?」
俺はもう一度体を動かそうとしてみた。
その時、

 

 

「ウゴクナ」

耳元で誰かの声がしたんだ。男の人の声が。
俺はびっくりして飛び上がり、辺りを見回したけれど、誰もいない。

暑い日だというのに体が震えてるのがわかった。

とりあえず母親に泣きついて、その時は何もなかったけど・・・。

305 :ムササビ体験談2 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 08:29
あれから俺は少しずつ”見えるように”なってた。
でも、人に言うと電波あつかいされそうだったから、誰にも言わなかった。
だから自分でも「気のせいだ」って思うようにしていた。

俺は高校生になった。
その日も仲のいい友達と、夜遅くまで公園でダベッてた。
・・・時間が悪かったのか、変なモノが見え始めてきた。青白い、モヤのようなモノ。
「またか・・・」そう思って俺は友達の方を向いた。

友達の顔もこわばっていた。まさか・・・?

俺は意を決して聞いてみた。
「なぁ・・・?お前、見える方?」
「え?お前も?」
意外な返事が返ってきた。今まで俺の勘違いだと思ってたのに・・・。
「どこ?」俺は聞いた。
「・・・あれ、あの電灯の下」
それも俺の考えてるとおりだった。やっぱり・・・。
でも俺はそこで考え直した。
『ただ単に、お互い思ってるだけなんじゃ・・・?』
そこで俺はノートを取り出し、そいつに渡してこう言った。

「今から、そこに見えてる奴の特徴を書いてくれ」

そう言って自分も書き始めた。もちろん相手には見えないように。
これでもし、ある程度一致してれば、俺の思い過ごしなんかじゃ無いはずだ・・。

「出来た・・・」
俺達はそれを見てびっくりした。
同じなのだ、何もかも。

少し細身の、グレーのスーツを着た、神経質そうな男の人・・・。
これ以外にもいろいろあったが、その殆んどが一致していた。

312 :ムササビ体験談3 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 08:39
それから俺達はいろんな話をした。
同じ仲間(?)がいると解って嬉しかったんだ。
『あそこにはこんなのがいる』とか、『あそこにいるのは寂しそうだ』とか・・・。

あの時はまだなんにもわかってなかった。見える事がうれしかった。

気が付くと、回りの空気が黒くなっているのに気がついた。集まってきたのだ。

友達も気がついたらしい。しきりに俺の後ろを気にしている。
「帰るか」俺は言った。自転車を押して公園の出口へと向かう。
けれど、乗れない。何か怖い。
しばらく俺達は黙ったまま歩いていた。何かついて来る。さっき似顔絵(?)を書いた人とは違う。
もっと年をとった・・・
「なぁ・・」突然友達が口を開いた、しかも小声で。

「あのさ・・・ついてきてるよな?おじいさん」

320 :ムササビ体験談4 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 09:12
高校を辞めて一人暮らしをした。金を稼ぐために新聞屋になった。
そこの社宅を貸して貰える事になったのだ。
けれど、開いている部屋がない。月末になれば一人でていくらしいのだが、
それまでは倉庫しか開いていないという。
そこは電気もガスもきておらず、唯一水道だけ使える状態・・・という有様だった。
けれど、俺は念願の一人暮らしに目がくらんで、二つ返事でOKしてしまったんだ・・。

早速友達を呼んで部屋の片付けが始まった。その部屋は2Kで、手前が4畳半、奥が6畳半という構造だった。
実際倉庫として使ってるのは奥の部屋だけで、窓から出入りできるから、後は自由に使ってもいい、との事だった。
片付けは昼の内に終わらした。夜に引っ越し祝いをしたかったから。
他の皆は塾とかあるらしく、結局残ったのはあの友達だけだった。
俺達は二人で乾杯をした。俺は所長が置いて行ってくれたソファ、友人は窓によりかかる形で座ってた。
しばらくお互いに会社での愚痴、学校での愚痴を言い合っていた。

そか・・・俺もう学生じゃないんだな・・・

そう思うと少しだけ寂しかった。少し俺の気持ちがブルーになる。
それを感じ取ったのか、友人はいきなりギターを弾き始めた。俺の好きな歌を。
いい奴だ・・。俺は目を閉じながら聞き入った。

・・・?
曲が途中で途切れた。どうしたんだろう?
「いやぁ、ここまでしか知らなくってさ」内心笑った。せめてそこ位決めてくれ、と言いたかった。
俺は笑いながら目を開ける。

俺の顔が凍りつく。窓の外に女がいた。それも一瞬。でも、はっきり見えた。

首が・・・首だけが・・・ありえない位置で笑っていたのだ。

326 :ムササビ体験談5 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 09:29
それからもその部屋ではいろんなことがあった。
奥の部屋から男の人の気配がした。けれど、開けても(もちろん)誰も居ない。
実際害はなかったから干渉しなかった。その人もそこで”生活してる”みたいだったから。
奥の部屋に意識を集中して寝ると、頭の中に映像が浮かんできた。

丸いちゃぶ台に古いテレビ・・・一昔前の日本の「食卓」だった。
父親と母親、それに子供が二人・・・。
けれど、伝わるのはイメージだけで、映像の中には、父親しか写ってなかった。
その人の「暖かさ」がわかった、それと同時に「寂しさ」も伝わってきた。
多分離婚した男の人の過去の姿か、あるいはその人の思い描いてた「家庭像」だったのかなぁ・・・?
って最近は思う。
しばらくして隣の部屋に移った。(前の人がでていった)

328 :ムササビ体験談6 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 09:50
結論から言うと、こっちの部屋の方がやばかった。
部の中にいやがる。

ある日、バイト先の後輩を連れ込んだ。ベッドで二人で寝てたんだ。
次の日は休みだったし、その後輩も泊まるつもりでいた。

二人で抱き合って寝てると、後ろから髪の毛を引っ張られた。
・・・寝相の悪い女だなぁ・・と思い、彼女を軽くゆさぶって起こした。
「ねぇ・・今呼んだ?」
「ふぇ?呼んでないよぉ?」見ると彼女の手は俺と彼女の体の間。
つまり俺に気付かれないように髪をひっぱるのは不可能なのだ。
俺は後ろを振り返ってみた・・・
後ろには壁しかなかった。

結局この彼女は「怖いから」といって帰ってしまい、二度と連絡をとってない。

331 :ムササビ体験談7 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 10:10
今書いてて、もうひとつ小学生の頃の体験を思い出した。
じいちゃんの事。

と言っても、俺には父方の両親の記憶は全く無い。何故だかはわからないけれど、じいちゃんにいたっては、
名前すら覚えてなかったほどだ。
だから当然どんな人かもわかる訳もなく、正直気にもしていなかった。

ある日、ばぁちゃんが亡くなった。家族皆で、葬式会場へ向かい、お通夜をやった。

その夜、親父がおじさん(親父の兄き)と一緒にそこに泊まっていくことになった。
俺も残る事にした。正直な話楽しそうだったから。いつもおじさんには遊んでもらってたから、
また遊んでもらえると思ってた。

でも、二人とも「明日早い」って言って、先に寝ちゃったんだ。
俺は暇だった。なかなか寝れ無かった。何度も布団の中で寝返りを打っていた。

どれくらい時間がたったのだろう?
ドアのところに誰かいるような気がした。

誰? バッ!っと振り向く。
一瞬だけどそれは、人の形になって、消えた。
結構背は高かった、と思う。
朝になって親父にそのことを話すと、
「ああ・・・親父がお袋を迎えにきたんだな・・・」って言ってた。

じいちゃん昔の人にしては背が高く、180cmはあったらしい。

332 :ムササビ体験談8 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 10:17
話は戻ってさっきの部屋。
ある日友達(またあいつw)と一緒に部屋でマターリとしていた・・・。
いや、途中まではマターリしてた。
俺の神経はさっきからもう一つの部屋に集中しっぱなしだった。
さっきから誰かが歩き廻ってる・・・。
襖は完全に閉まってる&音も何にも聞こえないのに、気配だけでわかるんだ。
俺があんまり変な顔してるもんだから友達も気がついたらしく、特徴を言い合っていった。(もう恒例)
「男の人」
「中年」
「中肉中背」
ときて二人でハモッたのが・・・

 

『探し物してる・・・』

人の部屋で探すなや・・・泣

334 :ムササビ百物語99話目 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 10:50
この前オランダに旅行行った時、「日本人の沢山集まるドミトリーを教えてくれ」とツーリストオフィスに頼んだら、
俺の英語力が悪いのか5星ホテルを紹介された・・・。
まあ、これも何かの縁だろう、と一泊してみた。

でやがった。風呂場から女の子が顔半分だけ出してこっち見てやがった・・・泣

346 :ムササビ百物語 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 11:13
じゃあ、あのアパートで一番怖かった話を。

だいぶ一人暮らしにも慣れてきた頃、猫を拾ったんだ。
これがまた人懐っこくて、とっても可愛いんだ。
でも、他の猫より、少しヤンチャなところがあった。まあ、俺が仕事が忙しくて
全然遊んであげなかったってのもあるんだろうけど・・・。
とにかく、その猫は、あろうことか障子を全部破いちまったんだ。
窓のところに付いている障子を。その時カーテンなんか持って来てなかったし、しょうがないから、
部屋に居るときは雨戸を閉めてたんだ。
何か嫌な予感がしたからさ。

で、その予感は見事に的中した。

先輩が遊びに着たんだ。で、俺はヘビィスモーカーなんだけど、その人は
全く吸わない。だから、部屋の換気をしたい、って窓を開け出したんだ。
その時俺は見ちまったよ・・・

さっき「窓から首だけの女が覗いてた」って言ったろ?あいつがまた覗いてたんだ。
おかしいだろ?あれからもう何ヶ月も立ってんのに。

それから俺は引越して、実家に帰ってきた。あの首から逃げてきたんだ。
でも・・・最近見えるんだよね。 障子の隙間から覗くあの顔が・・・。

https://curry.5ch.net/test/read.cgi/occult/1018361409/

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