456 :ムササビりべんじ70 ◆TC5.ZMGs :02/04/12 01:23
あの日私は寝苦しさと妙な身体の痺れで目が覚め、寝返りをうちました。
そしてまた寝ようかと目を閉じたとき、枕元で男の声がしたのです。
しばらくすると女の声もしだし、二人は会話を始めました。
「ねえ、この子眠ってるのかしら?」女が言うと、
男は「さあ眠ってるんじゃない」と答えます。
するとまた女が「本当に眠ってるのかしら?」と男に言います。
男は面倒くさそうに「目をつぶってるんだから寝てるんじゃない。」と言いました。
女は呟くように「そうよね、目を閉じてるんだから寝てるのよね・・・」と言いました。
私は目を開けようかどうしようか悩みました。
そしてもう少し様子を見てみようと思った瞬間女はこう言いました。
「じゃあもしこの子が目を開けたら起きてるってことよね?」
私はドキッとしました。まるで私が起きていることをこの女は知っているようで・・・。
しかし私は目を開けようとしていました。身体は動くし大丈夫だろうと思い、
目を開けようとしたその時、枕元の女は私の耳元でこう囁きました。
「この子が目を開けたら一緒につれて行きましょう・・・」