都市伝説

北海道の花嫁

70 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/03/20 19:32
北海道の田舎で結婚式があった。
幼馴染同士のようやく辿り着いた結婚だった。
散らばっていた親戚たちもあつまって、式は滞りなく進んだ。
しかしもともと心臓が弱かった花嫁が式の直後、発作を起こしそのまま帰らぬ人となってしまった。
花婿ふくめ皆あまりのことに衝撃から立ち直れなかったが、取るものも取りあえず結婚式から通夜になった。
通夜のあと誰が言い出したのか棺の中の花嫁に花嫁衣装を着せてやろうということになり、その格好で一晩寝かすことにした。
次の日の朝、目が覚めて花婿は驚いた。
自分の布団の中に、花嫁姿の死体が寝ていたのだ。
悪質な悪戯だということで騒ぎになり、結局その日に通夜をやりなおして次の日に葬式ということになった。
今度はちゃんと経帷子を着せて仏間に花嫁を寝かせた。
にもかかわらず次の朝、再び花婿の布団に死体が移されていた。

71 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/03/20 19:32
これには続けて泊まり込んでいた親戚一堂激怒し、警察沙汰になりかけたが身内の恥だからと収めてもう一度だけ様子をみることにした。
その晩、花婿は信頼できる友人3人に頼んで自分の部屋の隣に張りこんでもらうことにした。すると中の一人が「俺、監視カメラ借りられるぜ」というので頼み、花婿の部屋にし掛けた。
準備万端で迎えた夜。
眠る花婿の部屋をしばらくは交代ごうたいにチェックしていた3人だったが、2時半を回ろうかという頃ついに全員ウトウトと眠ってしまった。
そして朝、目覚めた花婿は自分の隣に冷たい塊がゴロリと転がっているのを確認して悲鳴を上げた。
また花嫁の死体がそこにいたのだ。それもしまい込んだはずの花嫁衣装を着て。
すぐに友人達も部屋に飛びこんできて言葉をなくした。
怒りを通り越して得体の知れない薄気味悪さがもたげてきた。
全員生唾を飲みこみながら監視カメラのテープを再生した。
部屋の入り口の襖にむけて仕掛けていたのであるが、しばらくは何事もない同じシーンが続いた。
それで早送りしながら見ていると一瞬画像が動いた。
あわてて巻き戻して再生を押すと、ちょうど襖が何者かの手で開けられる所だった。
薄暗闇のなか、手が見えて、右足がすっと出て、やがて花嫁を抱えた人影が部屋の中に入りこんだ。
花婿だった。

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