風習、土着信仰

葬式と鎌

115 :かずお:2001/07/02(月) 10:52

田舎でお婆ちゃんが死んだため、女の子(小学生)とその父親が田舎へ帰ってきた。
実家へ帰ると、顔に白い布をかけたお婆ちゃんが安らかに眠っていた。
みんなで、生前お婆ちゃんが大好きだったおはぎを作って備えた。
実際に、人が死んだ場合、火葬まで布団の心臓のところに刃物を置く風習が残っている。
そのお婆ちゃんの地方では、刃物として「鎌」を置く風習があった。

通夜も終わり、親類同士、思いで話で盛りあがっていたが、
大雨によって洪水の危機になり、村の大人達は全員、
堤防の応急処置のため出ていってしまい、家にはお婆ちゃんと主人公の女の子2人だけになった。
出て行くとき、おばさんが「その鎌だけは絶対にうごかしちゃだめよ」と言い残して行った。
女の子は、お婆ちゃんとはあまり面識が無かたため多少の怖さがあり、
なるべくお婆ちゃんの遺体を視界から外すようにしていた。
だが時間が経つにつれ緊張感もなくなり、さっき作ったおはぎを食べながら大人達の帰りを待っていた。

116 :かずお:2001/07/02(月) 11:02
だがその時、不注意からお婆ちゃんにつまずいてしまい、鎌が遺体の上から落ちた。
女の子は慌てて元に戻し、おばさんの「絶対に鎌は動かしちゃだめ」
という言葉を思い出して、恐怖に震えていた。

どのくらい時間が経った頃か、女の子は妙な気配を感じて振り向いたら、
そこには、恐ろしい形相で立ち上がり、こちらを見下ろすお婆ちゃんがいた。
女の子は恐ろしさのあまり部屋中を逃げ回っていたけど、
お婆ちゃんは鎌を持って女の子を追い掛け回し、切りつけてきた。
「お婆ちゃんに殺される!」そう思って玄関に逃げたところで、
大人達が帰ってくる気配がした。

父親に泣きついて事情を話したが信じてもらえず、
お婆ちゃんのい遺体も元に戻っていて、斬られた傷もなくなっていた。
でも、「あれは絶対に夢じゃない!早く帰ろう!」と父親にすがりついた。
あまりの真剣さについには父親も折れ、火葬を待たずに翌日帰ることにした。

火葬が行なわれ、いよいよ火にかけられる。
だが、棺桶の中からドンドンと叩く音がする。
「助けて!開けて!私まだ生きてるよ!」
棺桶の中に入っていたのは、女の子だった。しかし、周りの親族は気付いていない。

その同時刻に、女の子をおぶって駅のホームで電車を待つ父親。
だが、ホームにいたほかの客が悲鳴を上げた。

父親がおぶっていたのは、白装束を着たお婆ちゃんだった。

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