820 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/04/28 17:11
私の住んでいる地方には「踏ん張り入道」という妖怪
の話が伝わっています。
夜中、一人でトイレに入っていると、どこからともな
く「踏ん張れ~、踏ん張れ~」という声が聞えてきます。
もし、この時全部ひり出さずにトイレから出てしまう
と、後でお腹に残った便が脹らんで、お腹が破裂して
死んでしまうのです。踏ん張り入道から身を守るため
には、ある呪文を唱えなければなりません。
この話、地元の子供なら誰でも知っていましたが、まさか
私が経験することになるとは…。
子供の頃、ある夏の日の夜中私は腹痛で目が醒め、トイレ
に行きました。トイレで気張っていると、突然トイレ中に
「踏ん張れ~、踏ん張れ~」という声が響き渡りました。
私は、怖くなり、必死で踏ん張って残りの便をひり出しながら
「踏ん張り入道ホトトギス!踏ん張り入道ホトトギスぅ~!」
と、呪文を唱え続けました。声が聞えなくなったので、私は
パジャマも上げず、モノも流さずにトイレを飛び出し、母を
たたき起こしました。私の尋常ではない姿を見て、母もすぐ
に目を醒まし、一緒にトイレに行きました。
しかし、トイレには何者の姿もなく、流し忘れたモノが便器
の底に残っているだけでした。ただ、その日は台風の為大雨
で、家中の窓は全て閉めていたのですが、トイレの窓が開い
ていて、底から横殴りの雨がトイレの床を叩きつけていました。