360 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:01/11/25 16:48
これは、証拠もなんもない主観なんですが。
ある日、部屋にいたら大きなミチバチが一匹飛んで来て腕に止まった。
普通なら、刺されるのが恐くてすぐ振払うのに、
なぜかその時は妙に平気で、俺の周りを這い回るままにさせておいた。
ちょっと飛んではまた俺にとまるミツバチを見て、
妙なふれあいだな~と心和んでいた。
ふと「こいつは、数年前に死んだ飼い猫ではないか」という
妙な思いが込み上げてきた。
以前にも、その猫の事を思い出していたらミツバチが飛んできた事があったから。
「ミーコ?」と俺は言ってみた。
ハチは俺の手の甲の上で、前足で頭を掃除し始めた。
死んだ飼い猫は、呼ぶと、煩わしいのか恥ずかしいのか、
必ずせわしなく顔を洗い出す妙な癖があった。
思わず涙が目ににじんだ。
ハチは顔の掃除を止めて、まっすぐに俺に向かい合った。
そして、ふわりと飛んで窓から出ていってしまった。
今でもあのハチは、飼い猫が会いに来てくれたのだと思っている。