228 :ムササビ60 ◆TC5.ZMGs :02/04/10 06:46
これは、母から聞いた、母の友人の甥っ子、A君の話です。
発端は、A君が中学生の時でした。
彼は、サッカー部に入っていました。
先輩達とも仲良くなり、まじめに練習に取り組むA君は、B先輩からは特に信頼され、可愛がられていました。
A君とB先輩が日毎に親しくなっていったある日、B先輩は不幸な交通事故で亡くなってしまいました。
それからでした。
通学路での事故だったので、A君は当然その場所を通らなければなりませんでした。
時々、A君が青い顔をして帰ってくることに、お母さんが気づきました。
A君は黙って、「何でもない」と答えますが、しょっちゅうなので、きつく聞きただしたところ、彼は泣きながら
話し出しました。
学校への行き帰り、先輩が事故死したその場所に差し掛かると、何だか足を引っ張られるような気がする、と・・・・・
お母さんは、「Aの気にしすぎよ」と慰めましたが、A君は納得しない様子でした。
でも、それはだんだんエスカレートしてきて、ある時にはA君の足に指のような赤い跡が残っているときもあったそうです。
でも、時が経つうちにだんだんそれは無くなり、A君もB先輩の話をすることはなくなりました。
A君は、高校、大学へと進学し、車の免許を取ることにしました。
そして、晴れて免許を取得できたA君は、家族で出掛けることになりました。
その日、一台の車ではみんなで乗れないので、彼だけ自分の車に乗って、2台で行くことになりました。
そして。
その帰り道、通ってしまったのです。
あの場所を。
前を走る、遅い車を追い越そうとしたA君は、対向車線に飛び出し、対向車と正面衝突しました。
車は大破し、即死でした。
B先輩が事故に遭った場所と、100Mと離れていない場所でした。
A君が亡くなったのは、初心者ゆえの事故だったのでしょうか・・・・・?
それとも・・・・・