211 :粗ちん衛門 ◆3694jjsU :01/11/16 05:33
■存在しなかったキャラクター■
拙者がはじめてバイトをした勤め先、●ンリオ・●ューロランドでの
出来事でござる。拙者、ショー運営に配属され、日々ショーの裏方&
黒子としての仕事をしていたのでござる。緊張しっぱなしだったショ
ーにも慣れ、拙者が『先輩』と呼ばれるようになった頃のこと。
ここピュー●ランドでは、年に2回ほどダンサー&キャラクターのオ
ーディションがあるのでござる。それに合格し、さらにシアターや劇
へのシフト割が決まって、細やかな練習に入るのでござる。練習は実
際拙者が働くシアターで行われ、リハが深夜に及ぶことも多々あった
でござる。
212 :粗ちん衛門 ◆3694jjsU :01/11/16 05:33
当時、モ●吉のキャラクターとして、新人の女の子[Sさん]が入っ
て来た。拙者はステージ下手側にスタンバイし、劇の進行に合わせて
衣装チェンジや小物渡しをこなしてゆく。このSさんはかなりのあわ
てんぼサンで、トチるはトチる、よくトチる。ラストの早着替えなど
その慌て振りが高じて、拙者も失敗する始末。そんなワケで、キャラ
クターの人と意志の疎通を図らねば、本番でコロぶ危険がござった。
ま~、そんな理由からSさんとよく話すようになったのでござるな。
ある日から、プッツリとSさんがシフトに入らなくなった。怪我や
病気の話もなく、何日経ってもシアターへこない。ある日、上司に
Sさんのことを尋ねた。『は? Sって、誰?』と上司。Sさんと
いうキャラクターなんて知らないという。職場の同僚にも尋ねたが
『Sって? FのS?』と、結局誰も拙者の知っている[Sさん]
を知らないのでござる。
213 :粗ちん衛門 ◆3694jjsU :01/11/16 05:34
拙者は想った。『(拙者、気づかないうちに、常軌を逸脱した行為
におよび、Sさんに不快な想いをさせたのでは…?)』と。
それで退社したSさんだから、みんなその原因を作った拙者を馬鹿
にしている…と。だが、時期をおいてもみんな同じ返事だし、シア
ターに関わるダンサー&キャラクター全てに尋ねても『Sって誰?』
でござった。
『そろそろこの職場をおわれるのかな…』そんな想いもよぎった。
その年の年末、シアターの大掃除があったのでござる。
舞台上手のコントロール盤の裏から、大量のホコリと共に書類やら
何やらが大量に出てきた。その中にいくつかの写真が含まれていて、
その整理をしている時、拙者に戦慄が走った。
今から7年前の●ューロランドオープン時、関わっていたダンサー
とキャラクターの集合写真。その中に[Sさん]の姿が…!?
Sさん…その後の消息などは不明だが、確かにこのシアターでステ
ージを踏んでいた女優。7年後、いったい何の因果で拙者の前にあ
らわれたのか…?