洒落怖

飛び込み淵

874 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/03/28 00:47
俺の同僚の話です。
同僚の田舎には大きな湖があります。その湖に流れ込む川のさほど湖から
遠くないところに淵があり、そのきわには高さ約10メートルほどの岩場があっ
たそうです。当時小学生だった同僚は、仲間達とそこで度胸試しと称して、
飛込みをして遊んでいたそうです。5年生のとき、仲間で一人だけ、飛び
こみを果たしていない奴がいました。そこで、同僚は、そいつを騙して飛
び込ませ、そのビビった顔をカメラに収めようという計画を立てました。
それは、まず、別の仲間が彼を岩場の上におびき寄せ、さらに追い詰めて
飛ばせる。そして、同僚は下でカメラを構えて飛びこむ瞬間を撮る、とい
う単純なものでした。計画はあっけないほど思い通りに進みました。そし
て、その飛べなかった奴(山田:仮名)は、嫌々ながら飛びこみました。同僚は
親からこっそり借りたカメラで連続シャッターを切りました。
普通は飛びこんですぐ水面に顔を出すのですが、山田なかなかは水面に顔を
出しません。そんなに深い場所でもないし、流れが急なわけでもありません。
しびれを切らした仲間たちは、次々と淵に飛びこみました。他の仲間は皆すぐ
に水面に顔を出しました。しかし、山田の顔はどこにも見当たりませんでした。
周りを探してみましたが、見当たりません。どっかに隠れているか、いじけて
家に帰ったんだろう、仲間はそう考え、探すのはやめてそこで遊んでいたそう
です。しばらくすると、湖の方から別の仲間がやってきました。興奮気味に何
事かしゃべっていたので、最初同僚は何を言っているのか解らなかったそうで
すが、どうやら湖の向こう岸で死体が揚り、それが山田だったというのです。
仲間は急いで現場に向かいました。そこにあったのは、変わり果てた山田の姿
でした。
山田の葬式が終わったあと、あのときの仲間が集まり、山田の最後の写真だと
いうことで、同僚の撮った写真を山田の両親に渡そうという話が持ち上がりま
した。同僚は早速現像所にフィルムを預けました。受け取りは仲間みんなで行っ
たそうです。ところが、現像所の人がおかしな事を言うのです。あのフィルム
のうち、何枚かは現像に失敗したと。みんなで問い詰めると、今度はその写真は
見ないほうが良いといいます。訳の分からない言いまわしに腹を立てた同僚達は、
とにかく見せろと強く要求しました。その態度に現像所の人はしぶしぶ応じました。
帰り道、仲間みんなで出来あがった写真を見ていました。興味があるのは、あのと
きの写真です。最初の写真は、岩の上で山田がおたおたしている写真。2枚目は、
飛び込んでいる最中の写真。水面までもう半分ぐらい。そして、3枚目の写真。
それは、水中に飛びこむ瞬間の写真でした。淵に向かって手を伸ばす山田の姿が
ぼやけて写っています。しかし、問題はその下の方でした。そこには写っていた
のです。水面から、上半身だけの女が手を伸ばしている姿がはっきりと。そして、
その手の先は、山田の伸ばした手をしっかしと握り締めていた、と同僚は言いました。。

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